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建設コンサルタントとして自身の専門分野を極め、一人前と認められるようになるには10年ほどかかります。つまり、建設コンサルタントとして働き始めてから10年ほどは、キャリアプランはほぼ1本道です。経験を積み、名実ともに一人前の建設コンサルタントとして認められるようになると、「そのまま技術者として腕を磨くか」「役職を目指し、マネジメントにかかわるか」「独立して起業するか」といった可能性が広がります。
こちらのページでは建設コンサルタントのキャリアプランについて「入社1年目~5年目」「入社5年目~10年目」「入社10年目以降」の3段階にわけて解説しています。
入社してしばらくの目標は当然「配属された部署の仕事を覚えること」です。まずは自分が担当する仕事の知識・技術から。それが覚えられたら、今度は部署全体の専門的な知識・技術を極めていきましょう。
重要なのは、自分が対応している業務範囲だけでなく、仕事の全体像を把握することです。作業的に仕事をこなすのではなく、今自分がやっている仕事がだれの手から渡ってきて、そしてどこに繋がっていくのか、その仕事の一番の目的は何なのか、またどれぐらいコストがかかっているかなどを考えることで、仕事の質は変わってきます。
全体像を把握し、だいたいの仕事を自分で回せるようになれば、入社5年目の若手としては十分と言ってもよいでしょう。
まずは仕事を覚えることが大切です。入社してすぐの頃は日々新しい気づきと学びがあるでしょう。それらを覚えて、自分のなかに落とし込んでいく必要があります。また前述した通り、仕事の全体像の把握に努めることも重要です。仕事の本質をつかめれば、基本はもちろん、だいたいのことは応用を利かせられるようになります。
仕事に慣れてきたら、次はリーダーや責任者になった気持ちで、主体的に動くようにしましょう。仕事の全体像を掴めていなければできないことですが、常に意識することで自身の能力をグッと高められます。
仕事で新しく覚えた知識・技術を自分のものに昇華できるよう復習しましょう。少し仕事に慣れてきたら、自分が配属された部署にかんする技術書・専門書籍を読みましょう。本を読むことで、在籍する会社で教えてもらえる知識、に限定されない、さまざまな知識を得られます。
また、技術士試験に向けた勉強を始めておくのも得策です。この時期に第一次試験に合格し、技術士補としての登録を受ければ、4年で第二次試験を受けられるようになります。
建設コンサルタントとして一人前になることを目指しましょう。「一人前の建設コンサルタント」を具体的にすると、難易度の高い案件も対応できる、顧客満足度の高い仕事ができる、などが挙げられます。より具体的な目標を持ちたいなら、技術士二次試験の合格を目指して勉強を始めるのもよいでしょう。
難しい案件、経験が求められる仕事に積極的にチャレンジすることが大切です。多様な経験を積み重ね、どんな業務にも対応できるようになれば、さらに活躍の場を広げられます。
また、自身の仕事だけでなく周囲の状況も把握したり、業務がよりスムーズに回せるように意識したり、チーム・部署、さらには会社という広い視点から物事を見れるようになりましょう。10年目以降どのようなキャリアを目指すにしても、こういった広い視点は必ず役立ちます。
専門分野の勉強は5年目以降も続けていきましょう。また、技術士二次試験に向けた学習も本格的に始めるのが推奨されます。技術士資格はできる限り早いうちに取得したほうが、今後のキャリア選択の幅や仕事の可能性が広がります。
そのほかの勉強については、10年目以降どのように働きたいかによって注力すべきものが異なります。熟練した技術者を目指すなら自身の専門分野をより追求しながら、別の部門の知識も身に付けておきたいところ。管理職を目指すならマネジメントを学んだほうがいいですし、起業を目指すなら組織づくりや経営のノウハウが必要になります。
建設コンサルタントとして十二分な能力を身に付けたあとのキャリアパスは、大きく3つに分かれます。
前述のとおり、熟練した技術者として生涯を全うするなら、建設コンサルタントという仕事を極めていくことになります。自身の専門分野の追求はもちろん、別の部門の分野にも触れる必要があるでしょう。管理職・部長職を目指すなら、マネジメントや経営について学ばなくてはなりません。独立して自身の会社を起業するという道もあります。
また、建設コンサルタントとしてのキャリアパスからズレてしまうためリストには挙げませんでしたが、建設コンサルタントとしてのスキル・経験がいかせる別の業種・職種に転職することも可能です。
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建設コンサルタント会社の見分け方