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残業が多い

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ブラックと言われる建設コンサルタントですが、その理由の1つに残業時間の多さがあります。今回は、建設コンサルタントの残業時間の平均や残業時間を減らす取り組みについて解説していきます。

建設コンサルタントの平均残業時間

一般社団法人建設コンサルタンツ協会が発表した「平成30年度建設コンサルタント白書」によると、建設コンサルタントで働く人の平成29年の月平均残業時間は、平均で29.6時間となっています。同年の他業種と比較すると、製造業が16.2時間、卸売業・小売業が7.5時間、医療・福祉が5.2時間となっており、建設コンサルタントは他業種と比べても残業が多いと言えるでしょう。

また、建設コンサルタント会社の売上規模で比較すると、売り上げ規模が10億円未満の会社の月平均残業時間が27.8時間、10~40億円の会社が29.8時間、40~100億円の会社が31.8時間、100億円以上の会社が36.2時間と、売上規模が大きい大手の建設コンサルタント会社になればなるほど、残業時間も多くなっていることがわかります。

参照元:平成30年度建設コンサルタント白書(https://www.jcca.or.jp/files/achievement/annual_report/pdf/wp2018_all.pdf)

なぜ建設コンサルタントは残業が多いのか

建設コンサルタントの仕事は、主に行政から発注された公共事業に関するもの。そのため、業務の納期である3月の設定が多いのが現状です。

その結果、3月には納期の仕事が集中するため忙しくなり、そういった繁忙期を中心に時間外労働が増大することとなります。こうした状況の是正には、建設コンサルタント会社の努力はもちろんのこと、発注者である行政等が、早期発注、余裕ある工期設定、適正な工期での発注など心がけることも大切になってきます。

残業時間を減らすための取り組み

こうした状況のなか、建設コンサルタントの残業時間を減らす取り組みとしてはどのようなことが行なわれているのでしょうか。

ノー残業デー

建設コンサルタントの残業を減らす取り組みの1つとして、ノー残業デーの実施があります。発注者との協働により、週に1回残業をしない曜日を設定するというものです。

ウィークリースタンス

1週間における受発注者間相互のルールを定め、計画的に業務を進めることによって、建設コンサルタントの就業環境を改善するというのが、ウィークリースタンスです。

具体的には、

  • マンディ・ノーピリオド(月曜日は以来の期限日としない)
    土日作業を防ぐ
  • ウェンズディ・ホーム
    水曜日は定時の帰宅を心がける
  • フライディ・ノーリクエスト(金曜日に依頼しない)
    土日作業を防ぐが基本となっています。
  • ワンウィーク・ノーオーバータイム
    週1回以上は定時に帰るよう心掛ける)
  • オーバーファイブ・ノーミーティング
    17時以降の打合せは行なわない
  • イブニング・ノーリクエスト
    夕方に依頼しない

といった取組が推進されています。

今はたらいている建設コンサルタント会社、もしくは転職先として考えている建設コンサルタント会社はいかがですか?このあたりもしっかりチェックしておきましょう。

残業が少ない建設コンサルタントもある

建設コンサルタント業界の残業の多さについてご紹介してきましたが、建設コンサルタントのなかには全体と比べて残業が少なめの会社もあるのです。

それは、「地方の建設コンサルタント」です。地方の建設コンサルタントとは、「本社のある都道府県内での営業活動が中心で、且つブロック(国交省地方整備局)内で営業活動を行っている企業」を指します。

平成23年度の「建設コンサルタント白書」によると、もっとも残業が多い月の残業時間数の実績について、売上規模が100億円以上の会社に注目すると、全国平均では101時間~150時間が65.3%、151時間~200時間が27.5%、200時間以上が7.2%であるのに対し、地方コンサルタントだけの平均を見ると、101時間~150時間が56.4%、151時間~200時間が43.6%、200時間以上は0%となっています。

もちろん、地方の建設コンサルタントも残業が多いですが、もっとも残業時間が多い200時間以上が全国では7.2%あるのに対して、地方は0%。繁忙期はどこも帰る時間が遅くなるのが通常ですが、徹夜続きは少なく、残業が月30時間程度という会社もあります。

地方の建設コンサルタントに転職した人のインタビューをまとめていますので、気になる方はチェックしてみてください!

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